FreeBSD セキュリティ勧告 日本語版 ============================================================================= FreeBSD-SA-01:65 (2001-12-11) * Buffer overflow in libgtop_server ============================================================================= このメールは, announce-jp に流れた Subject: ANNOUNCE: FreeBSD Security Advisory FreeBSD-SA-01:65.libgtop From: FreeBSD Security Advisories Date: Tue, 11 Dec 2001 09:00:43 -0800 (PST) Message-Id: <200112111700.fBBH0hY72011@freefall.freebsd.org> X-Sequence: announce-jp 864 を日本語訳したものです. 原文は PGP 署名されていますが, この日本語訳は PGP 署名されていません. 修正パッチ等の内容が改ざんされていないことを確認するために PGP 署名の チェックを行なうには, 原文を参照してください. 日本語訳および, ミラーサイト利用の詳細については, 文末の「A. FreeBSD セキュリティ勧告 日本語版について」をご覧ください. [翻訳者: 佐藤 広生 ] --(ここから) ============================================================================= FreeBSD-SA-01:65 Security Advisory FreeBSD, Inc. トピック: libgtop_server におけるバッファオーバフロー問題 (Buffer overflow in libgtop_server) 分類: ports モジュール: libgtop 告知日: 2001-12-11 クレジット: Flavio Veloso 影響範囲: 修正日以前の Ports Collection 修正日: 2001-11-29 15:06:19 UTC FreeBSD に固有か: NO I. 背景 - Background libgtop は, top コマンドの GNOME 版である gtop が使用するライブラリです. top コマンドは, CPU 利用率の高いプロセスの最新情報を表示するためのツールです. II. 問題の詳細 - Problem Description libgtop の port のバージョン libgtop-1.0.12_1 より前のものには, libgtop_server にスタックバッファオーバフロー問題が含まれており, クライアントアプリケーション (つまり gtop) から任意の大きさのデータを 固定長のバッファに読み込ませることが可能です. つまりローカルの 攻撃者は, このバグを悪用して libgtop_server から任意のコードを 実行できることになります. libgtop_server は, カーネルメモリを 読み出すことができる (ただし書き込むことは不可能な) kmem グループの 権限で動作します. カーネルメモリを読み出すことができるプロセスは, ネットワークの稼働状況, ディスクバッファや端末の入出力といった アクセスに高い権限を必要とするデータを監視することが可能なだけでなく, ローカルシステム上, あるいは他のシステム上の root 権限など, さらに高い権限を得るためにそれらを利用することができる危険性があります. libgtop の port はデフォルトでインストールされるものではなく, 「FreeBSD システムの一部」を構成するものでもありません. それらは 6000 を越えるサードパーティ製アプリケーションがすぐに インストールできる形で収められている FreeBSD Ports Collection の一部です. この問題は FreeBSD 4.4 のリリース後に発見・修正されたため, FreeBSD 4.4 にはこの問題によるセキュリティ上の弱点が含まれています. FreeBSD では, このようなサードパーティ製アプリケーションのセキュリティ 問題に対して, 特に何かを主張することはありません (訳注: Ports Collection に 入っているからといって, FreeBSD の開発者たちがそのアプリケーションが 安全であると評価したわけではありません). ただし, セキュリティ問題に対して 大きな影響を持つような ports に対するセキュリティ監査を提供すべく, 現在努力中です. III. 影響範囲 - Impact 攻撃者はこのスタックバッファオーバフローを悪用することで カーネルメモリを自由にアクセスすることが可能になり, さらに高い権限を得るための情報を入手できる可能性があります. 現時点ではまだ具体的な悪用方法は見つかっておらず, 理論的に このバッファオーバフローが悪用可能かどうかも不明です. いずれにせよ, 攻撃を行なうには libgtop_server を 実行しているマシンへのローカルアクセスが必要になります. IV. 回避方法 - Workaround 1) libgtop の port/package がインストールされている場合は, それをシステムから削除します. もしくは 2) root 権限で次のコマンドを実行し, libgtop_server のバイナリから setgid ビットを削除します. # chmod g-s `which libgtop_server` V. 解決策 - Solution 1) Ports Collection 全体をアップグレードし libgtop の port を再構築する. 2) 古い (訳注: libgtop の) package をシステムから削除し, 修正日以降に作成された新しい package を以下の場所から 取得してインストールする. [i386] ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-4-stable/devel/libgtop-1.0.12_1.tar.gz ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-5-current/devel/libgtop-1.0.12_1.tar.gz [alpha] 現時点では alpha アーキテクチャ用の package は自動生成されていません. これは, 構築のためのマシンリソースが不足しているためです. 注意: 更新された package が提供されるまで, 数日かかる可能性があります. どちらもソフトウェアのバージョン番号は同一ですので, package ファイルの作成日を確認するようにしてください. 3) libgtop の新しい port スケルトンを以下の場所からダウンロードし, それを使って port を再構築する. http://www.freebsd.org/ports/ 4) 上記 (3) の操作を自動的に行なう portcheckout ユーティリティを使う. portcheckout の port は /usr/ports/devel/portcheckout にあります. また, portcheckout の package が以下の場所から入手可能です. ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-4-stable/devel/portcheckout-2.0.tgz ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-5-current/devel/portcheckout-2.0.tgz VI. 修正の詳細 - Correction details 次の表は, FreeBSD Ports Collection に含まれている, 修正されたファイルそれぞれのリビジョン番号です. パス名 リビジョン番号 - ------------------------------------------------------------------------- ports/devel/libgtop/Makefile 1.45 ports/devel/libgtop/files/patch-src::daemon::gnuserv.c 1.1 - ------------------------------------------------------------------------- VII. 参考資料 - References A. FreeBSD セキュリティ勧告 日本語版について 日本語訳は FreeBSD 日本語ドキュメンテーションプロジェクト (doc-jp) が 参考のために提供するものです. 過去の日本語版セキュリティ勧告は http://www.FreeBSD.org/ja/security/ にまとめられています. ただし, 翻訳者および doc-jp は, その内容についていかなる保証も いたしませんのでご注意ください. 日本語訳についてのご意見, ご要望, お問い合わせ等は doc-jp@jp.FreeBSD.org までお願いします. この勧告の中で紹介されている WWW サイト http://www.FreeBSD.org/ および FTP サイト ftp://ftp.FreeBSD.org/ には, 日本のミラーサイトが存在します. ネットワークの混雑を緩和するため, まずはミラーサイトの利用を 考慮するようお願いします. 日本のミラーサイトを利用するには, http://www.FreeBSD.org/ を http://www.jp.FreeBSD.org/www.freebsd.org/ に, ftp://ftp.FreeBSD.org/ を ftp://ftp.jp.FreeBSD.org/ に, それぞれ置き換えてください. 他の地域を含む, ミラーサイトに関する詳細は, http://www.FreeBSD.org/handbook/mirror.html (英文) http://www.FreeBSD.org/ja/handbook/mirror.html (日本語訳) にまとめられています. $hrs: announce-jp/FreeBSD-SA/01:65,v 1.6 2002/01/05 12:55:17 hrs Exp $