FreeBSD セキュリティ勧告 日本語版 ============================================================================= FreeBSD-SA-01:17 (2001-01-29) * exmh symlink vulnerability ============================================================================= このメールは, announce-jp に流れた Subject: ANNOUNCE: FreeBSD Ports Security Advisory: FreeBSD-SA-01:17.exmh2 From: FreeBSD Security Advisories Date: Tue, 30 Jan 2001 01:26:13 -0800 (PST) Message-Id: <200101300926.f0U9QD589290@freefall.freebsd.org> X-Sequence: announce-jp 682 を日本語訳したものです. 原文は PGP 署名されていますが, この日本語訳は PGP 署名されていません. 修正パッチ等の内容が改竄されていないことを確認するために PGP 署名の チェックを行なうには, 原文を参照してください. 日本語訳および, ミラーサイト利用の詳細については, 文末の「A. FreeBSD セキュリティ勧告 日本語版について」をご覧ください. [翻訳者: 佐藤 広生 ] --(ここから) ============================================================================= FreeBSD-SA-01:17 Security Advisory FreeBSD, Inc. トピック: exmh symlink vulnerability 分類: ports モジュール: exmh2 告知日: 2001-01-29 クレジット: Stanley G. Bubrouski 影響範囲: 修正日以前の Ports Collection 修正日: 2001-01-22 ベンダの対応: 修正版が公開済み FreeBSD に固有か: No I. 背景 - Background exmh は tcl/tk ベースの, mh メールユーザエージェント用の インターフェイスソフトウェアです. II. 問題の詳細 - Problem Description exmh2 port のバージョン 2.3.1 より前のものには, ローカルから悪用可能な セキュリティ上の弱点が存在します. exmh は起動時にコードや設定ファイルに エラーを検出するとエラーダイアログを表示し, バグレポートを作成して 作者にメールで送るかどうかの選択をユーザに求めます. そしてユーザが作者へメールを送る, と選択した場合は /tmp/exmhErrorMsg という名前のファイル名を作成します. この時, そのファイルが既に存在し, かつそれがシンボリックリンクだった場合, exmh はそのリンクをたどって書き込みを行なうため, そのユーザが 書き込み可能なローカルファイルを上書きすることになります. exmh2 の port はデフォルトでインストールされるものではなく, 「FreeBSD システムの一部」を構成するものでもありません. それらは 4500 を越えるサードパーティ製アプリケーションがすぐに インストールできる形で収められている FreeBSD Ports Collection の一部です. リリース後に問題が見つかったため, FreeBSD 3.5.1 および 4.2 とともに 出荷された Ports Collection はこの問題を含んでいます. FreeBSD では, このようなサードパーティ製アプリケーションのセキュリティ 問題に対して, 特に何かを主張することはありません (訳注: Ports Collection に 入っているからといって, FreeBSD の開発者たちがそのアプリケーションが 安全であると評価したわけではありません). ただし, セキュリティ問題に対して 大きな影響を持つような ports に対するセキュリティ監査を提供すべく, 現在努力中です. III. 影響範囲 - Impact 悪意を持ったローカルユーザは, ある特定の限られた状況下で exmh を実行しているユーザの権限で書き込み可能な任意のファイルを 上書きすることが可能です. exmh2 の port/package をインストールしていなければ, そのシステムにこの問題によるセキュリティ上の弱点はありません. IV. 回避方法 - Workaround exmh2 の port/package がインストールされている場合は, それらをシステムから削除してください. V. 解決策 - Solution 次のいずれかに従ってください. 1) Ports Collection 全体をアップグレードし, exmh2 の port を再構築します. 2) 古い (訳注: exmh2 の) package をシステムから削除し, 修正日以降に 作成された新しい package を以下の場所から取得してインストールします. ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-3-stable/mail/exmh-2.3.1.tgz ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-4-stable/mail/exmh-2.3.1.tgz ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-5-current/mail/exmh-2.3.1.tgz [alpha] 現時点では構築のためのマシンリソースが不足しているため, alpha アーキテクチャ用の package は自動生成されていません. 3) exmh2 の新しい port スケルトンを以下の場所から ダウンロードし, それを使って port を再構築します. http://www.freebsd.org/ports/ 4) 上記 (3) の操作を自動的に行なう portcheckout ユーティリティを使います. portcheckout の port は /usr/ports/devel/portcheckout にあります. また, portcheckout の package が以下の場所から入手可能です. ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-3-stable/devel/portcheckout-2.0.tgz ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-4-stable/devel/portcheckout-2.0.tgz ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/alpha/packages-4-stable/devel/portcheckout-2.0.tgz ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-5-current/devel/portcheckout-2.0.tgz ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/alpha/packages-5-current/devel/portcheckout-2.0.tgz A. FreeBSD セキュリティ勧告 日本語版について 日本語訳は FreeBSD 日本語ドキュメンテーションプロジェクト (doc-jp) が 参考のために提供するものです. 過去の日本語版セキュリティ勧告は http://www.FreeBSD.org/ja/security/ にまとめられています. ただし, 翻訳者および doc-jp は, その内容についていかなる保証も いたしませんのでご注意ください. 日本語訳についてのご意見, ご要望, お問い合わせ等は doc-jp@jp.FreeBSD.org までお願いします. この勧告の中で紹介されている WWW サイト http://www.FreeBSD.org/ および FTP サイト ftp://ftp.FreeBSD.org/ には, 日本のミラーサイトが存在します. ネットワークの混雑を緩和するため, まずはミラーサイトの利用を 考慮するようお願いします. 日本のミラーサイトを利用するには, http://www.FreeBSD.org/ を http://www.jp.FreeBSD.org/www.freebsd.org/ に, ftp://ftp.FreeBSD.org/ を ftp://ftp.jp.FreeBSD.org/ に, それぞれ置き換えてください. 他の地域を含む, ミラーサイトに関する詳細は, http://www.FreeBSD.org/handbook/mirror.html (英文) http://www.FreeBSD.org/ja/handbook/mirror.html (日本語訳) にまとめられています. $hrs: announce-jp/FreeBSD-SA/01:17,v 1.2 2001/02/18 18:18:10 hrs Exp $