優雅な生活の設計と実装

The Design and Implementation of the Gracious Days


LAST MODIFIED: 2006/01/29 04:44:03 UTC

新しい秩序の確立は、他の何にも増して難しく、
成功する可能性が低く、危険な事業である。
改革者は旧秩序から利益を得ている
全ての者を敵にまわし、
新秩序から利益を受けるはずの者からは
及び腰の支持しか集められない。
--- Niccolo Machiavelli, The Prince

この種の「保護」は初心者を保護するかも知れないが、
熟練ユーザを窮地に追い込むことになる。
というのは、何が親切であり、何が適切でないかかという
オペレーティングシステムの考え方の裏をかくことばかりに
かなりの労力を費やさなければならないからである。
--- A.S.Tannenbaum, Modern Operating Systems


不定期更新の日記です。ディスクスペースの関係上、 あまりに古くなったものは順次消していきます。 この日記の更新は、今野さんの *BSD Diary Links から取得することが可能です。

January 2006

感想はこちらまで (内容は匿名のメールで送られます)

コメント:

注: お返事が必要な場合は直接メールください。 ただし、確実にお返事するかどうかはわかりませんのであしからず。

発売中:「Absolute BSD〜FreeBSDシステム管理とチューニング」
[book image] [→ 書籍情報]
[→ amazon.co.jp]
[→ cbook24.com]
[→ 関連する日記のエントリ (09/24)]

Sunday, January 29

* legality of RFC-derived manual pages in FreeBSD

dfr@ が GSS-API 関連のライブラリを新しくした時に、 RFC 2744 の文章を使ったマニュアルページを追加していたので、 RFC 由来のマニュアルページってライセンス的にどうなの? ということを core@ と dfr@ を交えて話し合ってみた。

まず結論から言うと、コンセンサスは次のような感じ。

つまり、古い RFC は copyright statement を素直に解釈する限り、 文章を流用しても問題ないはずで、BCP78 によって縛られることはない。 BCP78 で縛られる RFC は、素直に解釈しても文章は流用できない。 なので、RFC 2744 を使ったマニュアルページは問題なし (ただし copyright statement は入れようね) というお話。法律の専門家が下した結論ではないので、 合法性についての議論に実効性があるのかと言われるとそれまでだけど、 プロジェクトとしては、以上の解釈で一貫させるという態度になるかと。

商用UNIXの多くもRFC由来のマニュアルページ持ってるところを見ると、 そんなに非常識な判断ではないとは思うけど、 細かい部分は結局は訴えられるまで分からない領域なので、 こんな感じで落ち着きました。

BCP78 が BSD ライセンスと非互換で困るという問題については、 IETF IPR WG で Simon Josefsson が Problems with the IETF's copying permissions という話題を振ってごそごそやってます。今後に期待。

Friday, January 27

* been busy

いろいろ忙しかった日々がようやく一段落。 いつの間にか年が明けてました。

今年の3月で学生生活は終了の予定。 考えてみれば大学9年生なわけですな。 学生は生きていくための収入を確保するのが大変だということを学びました。 研究が忙しくなっても報酬をもらっている仕事は疎かにできないし、 ケガでもしようものなら、 収入ゼロになりかねないという緊張感との背中合わせの毎日。 ひどい時には、胃痛で一晩中のたうちまわったりしてました。

結局、なんかいろいろ中途半端になってしまった感が強くて、 いまひとつ達成感とかそういうものがないのですが、 学んだことは多かったように思います。 相変わらず各方面にご迷惑をおかけしていますが、 今年もよろしくお願いします。

* FreeBSD 6.1R/5.5R release cycle started

リリースサイクル開始。6.1R TODO リストをとりまとめ中。6.0R で不具合が出ている人は、今のうちに報告しておきましょう。

* portsnap mirror

portsnap が FreeBSD のベースシステムに入ってしばらく経ちますが、 portsnap1.FreeBSD.org も portsnap2.FreeBSD.org も遠すぎて使いづらい状況なので、 国内にミラーをつくってみました。/usr/local/etc/portsnap.conf に

URL=portsnap.allbsd.org

を指定すれば使えます。portsnap.allbsd.org の内容がいつ更新されたのかについては、

% finger @info.allbsd.org

のように、finger を使ってくださいな。

* NetBSD方面

* GPL and Sarbanes Oxley Act

メモ。Wasabi Systems が出しているオープンソースソフトウェアのライセンスに関する分析。 Enron/Worldcom 関連事件に由来する Sarbanes Oxley Act の影響などが書いてある。